日本航空、2021年3月期本決算 純利益は-2,866億円で赤字
JALの略称でお馴染みの日本航空、2021年3月期本決算が発表され売上高は前年同期比-65.3%の4,812億円、純利益は2,866億円の赤字で減収減益となりました。
以前2021年3月期2Q決算で赤字をお伝えしましたが、今回の赤字:2,866億円は通期決算として経営破綻後の2012年の再上場以来、初めてとなっています。
2021年3月期2Q決算の発表時には、2,400億円~2,700億円の赤字を見込むと発表されていましたが、今回見込みに近い結果となりました。
また2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)に関しては、現時点で算出が困難だとして未開示となっています。
今回の減収減益、理由として下記のことがあげられます。
- コロナで旅客需要が著しく減退し、国内線は旅客収入が大幅に下回る
- コロナによる世界各国での入国規制により、国際線では旅客収入が大幅に下回る
旅客収入は国内線、国際線ともに減少となり、前年比で国内線は-67.2%、国際線は-94.3%となっています。
ただ貨物郵便収入においては増加し、+40.6%となりました。
なお、発表された日本航空のIR情報の詳細は下記になっています。
2020年3月期 | 2021年3月期 | 増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 1,385,914 | 481,225 | -65.3% |
経常利益 | 88,149 | -404,078 | ― |
純利益 | 48,057 | -286,693 | ― |
JAL、前期最終は赤字転落で着地・1-3月期(4Q)最終は赤字拡大、今期業績は非開示
21年3月期の連結最終損益は2866億円の赤字(前の期は480億円の黒字)に転落した。
日本航空の株価、3月に2,759円で年初来高値を更新しています。
日本航空の株価、終値を基準とし、過去一年間の最安値と最新の終値を比較すると下記のようになっています。
2020年11月9日終値 | 2021年5月7日終値 | 増減率 |
---|---|---|
1,641円 | 2,324円 | 41.6% |
日本航空の株主優待は日本航空グループ国内線の搭乗優待など
現時点(2021年5月)、日本航空の株主優待は、割引運賃で利用できる日本航空グループ国内線の搭乗優待などになっています。
所有株式数 | 3月31日 現在の株主 |
9月30日 現在の株主 |
---|---|---|
100株以上 | 1枚 | ― |
200株以上 | 1枚 | 1枚 |
300株以上 | 2枚 | 1枚 |
400株以上 | 2枚 | 2枚 |
500株以上 | 3枚 | 2枚 |
600株以上 | 3枚 | 3枚 |
700株以上 | 4枚 | 3枚 |
800株以上 | 4枚 | 4枚 |
900株以上 | 5枚 | 4枚 |
1,000株以上 | 5枚 | 5枚 |
1,100株以上 | 5枚+1,000株超過分 500株ごとに1枚 |
同左 |
100,000株以上 | 203枚+100,000株超過分 1,000株ごとに1枚 |
同左 |
所有株式数によって、長期保有で追加優待あり。
今回発表された本決算では2012年の再上場以来の赤字となってしまった日本航空ですが、コロナのワクチン接種も始まり、状況はいくらか好転しつつあると感じられます。コロナの困難を乗り越え業績を回復させていくのか、今後も注目していきたいですね。