コナカ、2020年度本決算は純利益129.48億円の赤字
紳士服量販店「紳士服コナカ」でお馴染みの株式会社コナカ、2020年度本決算が発表され、売上高が前年比-21.2%の478.42億円、純利益は129.48億円赤字で減収減益と発表されました。
前年の2019年度本決算も純利益53.44億円の赤字だっただけに、連続の赤字となりました。
コロナ対応として、ワイシャツ素材を使用した「洗える立体マスク」を発売と新しい挑戦をおこないましたが、赤字カバーまでの大きな収益にはつながりませんでした。
今回の決算、減収減益の理由として下記のことがあげられます。
- コロナによる消費行動の減退で、大幅な来店客数の減少
- リモート業務によりスーツ需要がさらに減少
コロナ前の2019年度本決算も赤字だったコナカ、そもそもスーパークールビズなどの仕事着の変化で、例えば夏場はスーツを着ることなくポロシャツやチノパンなどのカジュアルスタイルで仕事をする風景が当たり前になりつつありました。
そのため近年は、スーツの需要減少により主力商品のスーツが売れなくなっている紳士服業界は苦戦を強いられていました。
そして今回のコロナにより自宅でのリモート業務が広がり、普段はスーツで出勤している人でも、リモート中はルームウェアやカジュアルウェアが普通になり、スーツを着る機会がなくなることでスーツ需要がさらに減少するという業界にとって悪循環が発生してしまいました。
なお、発表されたコナカのIR情報の詳細は下記になっています。
2019年9月期 | 2020年9月期 | 増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 60,698 | 47,842 | -21.2% |
営業利益 | 73 | -4,938 | - |
経常利益 | 454 | -6,628 | - |
純利益 | -5,344 | -12,948 | - |
苦境の紳士服業界 新型コロナでスーツ需要が急減しコナカは129億円の赤字
「紳士服のコナカ」や「フタタ」などを展開する(株)コナカ(TSR企業コード: 350617880、横浜市戸塚区、東証1部)は11月19日、2020年9月期(連結)の純利益が129億4800万円の赤字だったと発表した。
コロナ前の1月には430円で年初来高値を記録したコナカの株価、3月のコロナショックで大きく下落、そして本日、一時218円で年初来安値を更新しています。
コナカの株価、今年の終値を基準に、年初来安値と最新株価を比較すると下記のようになっています。
2020年11月18日終値 | 2020年11月19日終値 | 増減率 |
---|---|---|
222円 | 244円 | 9.9% |
株主優待は店舗で使える割引券
現時点のコナカ株主優待は、店舗で使える割引券となっています。
100株以上 | 20%割引券:3枚 | 10%・5%割引券:1枚 |
---|---|---|
1,000株以上 | 20%割引券:5枚 | 10%・5%割引券:2枚 |
3,000株以上 | 20%割引券:10枚 | 10%・5%割引券:3枚 |
- 20%割引券:紳士服コナカ、紳士服フタタ、SUIT SELECT、FUTATA THE FLAG、DIFFERENCEの店舗にて有効
- 10%・5%割引券:FIT HOUSEの店舗にて有効
ファッションだけでなく、フードサービスや教育で巻き返しを図るコナカ
紳士服のファッション事業が主軸であるコナカですが、フードサービスや教育事業もおこなっていて、フードサービス事業では「かつや」「からやま」、教育事業は「Kids Duo」「Kids Duo International」などでフランチャイズ経営をしています。
コロナの影響もあり本決算は減収減益となったコナカですが、ファッション、フードサービス、教育と幅広い事業で健闘してくれるのを期待したいですね。