楽天グループ、2022年12月期本決算 モバイル事業の損失で純利益は過去最大の-3,728億円で大幅赤字
楽天市場や楽天モバイルでお馴染みの楽天グループ、2022年12月期の連結業績(2022年1月~2022年12月)が発表されました。売上高は前年比14.6%増の1兆9,278億円、純利益は-3,728億円で赤字となりました。
また2023年12月期の業績予想(2023年1月~2023年12月)に関しては未開示となっています。
今回の大幅赤字、理由として下記のことがあげられます。
- モバイル事業での巨額な設備投資(自社基地局設置など)により大幅赤字に
- 他社回線網(au回線)を借りるローミング費用も負担に
本決算での純利益赤字は過去最大となり、4期連続赤字となりました。
楽天市場や楽天カードなどの事業は好調なのですが、楽天モバイルが業績の足を引っ張る結果となっています。
なお、発表された楽天グループのIR情報の詳細は下記になっています。
2021年12月期 | 2022年12月期 | 増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 1,681,757 | 1,927,878 | 14.6% |
営業利益 | -194,726 | -363,892 | - |
経常利益 | -212,630 | -407,894 | - |
純利益 | -133,828 | -372,884 | - |
楽天グループ、前期最終は赤字拡大で着地・10-12月期(4Q)最終は赤字拡大、今期業績は非開示
22年12月期の連結最終損益は3728億円の赤字(前の期は1338億円の赤字)に赤字幅が拡大し、4期連続赤字となった。なお、23年12月期の業績見通しは開示しなかった。
楽天グループ株価の動き
楽天グループの株価、2022年11月にお伝えした時は690円台でした。現時点の年初来安値は22年12月の576円、年初来高値は22年1月の1,220円となっています。
株価の終値を基準とし、過去一年間の最安値と最新の終値を比較すると下記のようになっています。
2022年12月28日終値 | 2023年2月14日終値 | 増減率 |
---|---|---|
581円 | 662円 | 13.9% |
楽天の株主優待は楽天キャッシュなど
現時点(2023年2月)の楽天株主優待は、オンライン上の電子マネーの楽天キャッシュなどになっています。
保有株式数 | 保有期間 | 「楽天キャッシュ」 付与額 |
---|---|---|
100株以上 | 5年未満 | 500円 |
5年以上 | 1,000円 | |
1,000株以上 | 5年未満 | 1,000円 |
5年以上 | 1,500円 | |
5,000株以上 | 5年未満 | 1,500円 |
5年以上 | 2,000円 | |
10,000株以上 | 5年未満 | 2,000円 |
5年以上 | 2,500円 |
赤字の要因であるモバイル事業ですが、売上高は順調に伸びているようなので長い目で見守っていきたいところです。
今回の決算で過去最大の赤字と不安要素は拭えませんが、今後の展開も注目していきたいですね。