プラズマクラスターでお馴染みのシャープ、2021年3月期3Q決算 営業利益は0.4%増の620億1,100万円
コロナ対応として不織布の国産マスクを製造したりと話題のシャープ、2021年3月期第3四半期決算が発表され営業利益は前年同期比0.4%増の620億1,100万円、純利益は10.7%減の411億4,600万円となりました。
また2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の通期業績予想に関しては、現時点で純利益は500億円と見込んでいます。
コロナの中で営業利益が前年同期比で増加した理由として、下記のことがあげられます。
- 国内のプラズマクラスター売上が大幅に伸びた
- 冷蔵庫や洗濯機、調理家電なども好調だった
- PCやタブレット向けパネル、大型ディスプレイの売上も伸びた
白物家電を扱うスマートライフ事業が好調で、収益に貢献してくれました。
なお、発表されたシャープのIR情報の詳細は下記になっています。
2020年3月期 第3四半期 |
2021年3月期 第3四半期 |
増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 1,750,437 | 1,816,860 | 3.8% |
営業利益 | 61,791 | 62,011 | 0.4% |
経常利益 | 59,777 | 43,851 | -26.6% |
純利益 | 46,107 | 41,146 | -10.8% |
シャープ、10-12月期(3Q)経常は54%減益、未定だった今期配当は12円増配
21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比26.6%減の438億円に減り、通期計画の700億円に対する進捗率は62.6%にとどまり、5年平均の99.1%も下回った。
コロナショックで2020年3月には896円で年初来安値を更新したシャープの株価、今年に入り2月には一時2,410円で年初来高値を更新しています。
シャープの株価、終値を基準とし、過去一年間の最安値と最新の終値を比較すると下記のようになっています。
2020年3月23日終値 | 2021年3月12日終値 | 増減率 |
---|---|---|
943円 | 1,994円 | 111.5% |
ところで、シャープは2016年に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収され、同社の子会社となっています。
この買収ニュースは、「日本の大手電機メーカーが外資系企業に買収されたのは初めて」ということで話題となりました。
今回の決算で純利益は減益となったシャープですが、株価はコロナ前の水準以上に上がっていて投資家からの期待がうかがえます。この期待に応えるよう業績を伸ばしていくのか、今後も期待していきたいですね。