「ダウの犬」投資法って何?
「ダウの犬」投資法とは、米国で有名になったシンプルな投資手法の一つです。
その投資方法は以下の通りです。
- まずは年初にNYダウ採用銘柄(30銘柄)を高配当利回り順に並べ、1位~10位の上位10銘柄にそれぞれ同じ金額を投資します。
- 運用中に配当金が出た場合、その配当金は配当を出した銘柄に再投資します。
- そして年末に再び年初におこなったように、最新のNYダウ高配当利回り上位10銘柄を抽出します。
- 年初に投資した銘柄の中で、最新の上位10社から外れた銘柄は売却し、その代わりに新しく上位10社に入った銘柄を新たに投資します。
- このように一年ごとに銘柄の入れ替えをおこない、NYダウ高配当利回りの銘柄に投資続ける方法です。
このNYダウ上位10銘柄に投資する戦略がダウの犬やダウの負け犬(Dogs of the Dow、Dow Dogs)と呼ばれる理由については、「高配当利回り銘柄は株価が低迷していて人気がいまいち」という一つの考え方により、前年に株価が下落した「負け犬」銘柄へ投資することが由来のようです。
ちなみにNYダウの高配当利回り上位10銘柄は下記のようになっています。
順位 | 銘柄呼称 | 業種 | 高配当利回り(%) | 株価(ドル) |
---|---|---|---|---|
1 | IBM(IBM) | 情報技術 | 5.43% | 120.86 |
2 | シェブロン(CVX) | エネルギー | 5.38% | 98.47 |
3 | ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) | 電気通信 | 4.36% | 56.45 |
4 | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA) | 生活必需品 | 3.77% | 48.86 |
5 | 3M(MMM) | 資本財 | 3.33% | 176.12 |
6 | コカ・コーラ(KO) | 生活必需品 | 3.27% | 50.63 |
7 | メルク(MRK) | ヘルスケア | 3.23% | 74.93 |
8 | シスコ・システムズ(CSCO) | 情報技術 | 3.11% | 45.43 |
9 | アムジェン(AMGN) | ヘルスケア | 2.72% | 231.47 |
10 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM) | 金融 | 2.48% | 149.41 |
出典:高配当利回りランキング|アメリカ株(米国株) | 投資の森
ランキングの1位は日本でもお馴染みのコンピュータ関連企業のIBMになっています。
ちなみにIBMの株価、終値を基準とし、過去一年間の最安値と最新の終値を比較すると下記のようになっています。
2020年3月23日終値 | 2021年2月22日終値 | 増減率 |
---|---|---|
94.77ドル | 120.86 | 27.5% |
今回ご紹介した「ダウの犬」、これはダウに限らず、ナスダックや日本株などにも応用ができそうですね。一つの手法として試しに取り入れてみるのもいいかもしれませんね。