HIS、2020年10月期本決算は純利益-250億円!上場以来初の最終赤字
旅行業者大手のエイチ・アイ・エス(HIS)、2020年10月期の本決算が発表され売上高が前年比-46.8%の4,302億8,400万円、純利益は250億3,700万円の赤字で減収減益となりました。
今回のような本決算での赤字は2002年12月の上場以来初めてとなっています。
今回の本決算での減収減益、理由として下記のことがあげられます。
- 海外旅行需要がコロナによる渡航制限などにより消失
- 国内旅行もコロナの影響により移動自粛などで減少
- Go Toトラベルキャンペーンの効果が9月以降と限定的だった
海外旅行に関わる事業が売上高の約8割を占めると言われるHIS、海外旅行事業の不振は大きなダメージとなりました。
なお、発表されたHISのIR情報の詳細は下記になっています。
2019年10月期 | 2020年10月期 | 増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 808,510 | 430,284 | -46.8% |
営業利益 | 17,540 | -31,129 | - |
経常利益 | 17,089 | -31,283 | - |
純利益 | 12,249 | -25,037 | - |
HIS赤字250億円 上場以来初…旅行需要「蒸発」
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)が11日発表した2020年10月期連結決算は、最終損益が250億円の赤字(前期は122億円の黒字)に転落した。
コロナショックの4月には一時1,096円となり年初来安値を記録したHISの株価、その後はコロナ前の水準に戻ることなく小幅な値動きを見せています。
HISの株価、今年の終値を基準に、年初来安値と最新株価を比較すると下記のようになっています。
2020年4月3日終値 | 2020年12月11日終値 | 増減率 |
---|---|---|
1,163円 | 1,701円 | 46.3% |
HISの株主優待は優待券など
現時点のHIS株主優待は、優待券や施設入場割引券などになっています。
保有株式数 | 優待内容 | ||
---|---|---|---|
HIS株主優待券 | ハウステンボス入場割引券 | ラグーナテンボス入場割引券 | |
100株以上 | 2,000円分相当 | 500円分相当 | 500円分相当 |
500株以上 | 4,000円分相当 | 500円分相当 | 500円分相当 |
1,000株以上 | 6,000円分相当 | 500円分相当 | 500円分相当 |
HISは今回の最終赤字で、海外人員や海外拠点、国内店舗の削減をあげています。旅行業界はコロナが落ち着かない限り、依然業績の回復は厳しいように思えます。苦境のHIS、今後の展開も注目したいですね。