話題作の公開が続く東宝、コロナで今期は純利益8割減で減収減益
本日、映画の製作配給でお馴染み東宝株式会社の第2四半期決算発表があり、純利益は前年同期比で83%減の37億9千5百万円で減収減益となりました。
主力の映画事業では「今日から俺は!!劇場版」、「コンフィデンスマン JP プリンセス編」や「映画ドラえもん のび太の新恐竜」のヒット、そして新型コロナウイルスの影響に伴う助成金収入を特別利益に計上しましたが、収益を大きくカバーできるまでには至りませんでした。
やはりコロナによる影響はぬぐえず、減収減益の理由として下記があげられます。
- 緊急事態宣言を受け、4月中旬から5月中旬にかけて約1か月間、全劇場で休館
- コロナにより邦洋画の話題作が軒並み公開延期
- 劇場再開後、感染予防措置の一環として間隔を確保した座席販売の措置を実施中
劇場再開後もコロナ感染の対策として間隔を確保した座席販売をおこなっている東宝、特定日をのぞいて、劇場座席は、前後左右、1席ずつ間隔を空けて鑑賞となっています。
そのため、仮に劇場が満席になっても間隔を空けての鑑賞により、単純に今までよりも半分の売上となってしまいます。
発表されたIR情報の詳細は下記になっています。
2020年2月期第2四半期 | 2021年2月期第2四半期 | 増減率 | |
---|---|---|---|
営業収入 | 144,058 | 73,991 | -48.64% |
営業利益 | 33,539 | 7,098 | -78.84% |
経常利益 | 34,578 | 7,897 | -77.16% |
純利益 | 22,885 | 3,795 | -83.42% |
東宝、今期経常を41%上方修正
東宝<9602>が10月13日大引け後(15:00)に決算を発表。21年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結経常利益は前年同期比77.2%減の78.9億円に大きく落ち込んだ。
東宝株価ですが、コロナ前の水準にほぼ戻りつつあります。今年の年初来高値は1月10日の1株4,565円ですが、先ほど取引を終えた本日の株価は1株4,460円と年初来高値に迫る株価となっています。
今年の終値を基準に、年初来安値と最新株価を比較すると下記のようになっています。
2020年3月16日終値 | 2020年10月13日終値 | 増減率 |
---|---|---|
3,080円 | 4,460円 | 44.81% |
東宝の株主優待は株主映画ご招待券
現時点、東宝の株主優待は、映画の製作配給をおこなっていることもあり、東宝の映画館で使える映画ご招待券(有効期間6か月)となっています。
100株以上 | 株主映画ご招待券 1枚 |
---|---|
500株以上 | 株主映画ご招待券 3枚 |
1,000株以上 | 株主映画ご招待券 5枚 |
2,000株以上 | 株主映画ご招待券 10枚 |
3,000株以上 | 株主映画ご招待券 15枚 |
5,000株以上 | 株主映画ご招待券 18枚 |
10,000株以上 | 株主映画ご招待券 20枚、 株主演劇ご招待 S席相当2枚 1公演 |
女優への登竜門「東宝シンデレラ」オーディション
東宝と言えば、不定期でおこなわれている「東宝シンデレラ」オーディションが有名で、歴代のグランプリ受賞者を見ても名だたるメンバーばかりです。
- 1984年 沢口靖子
- 1987年 小高恵美
- 1991年 今村恵子
- 1996年 野波麻帆
- 2000年 長澤まさみ
- 2006年 黒瀬真奈美
- 2011年 上白石萌歌
- 2016年 福本莉子
2011年グランプリ受賞者の上白石萌歌さん、姉の萌音さんと一緒に出場し、萌音さんも審査員特別賞を受賞し、初の姉妹受賞が話題となりました。
今月から話題作の公開が続く東宝映画
東宝映画、今月から大ヒットを予感させる話題作の公開が続きます。
まずは10月16日(金)公開の劇場版「鬼滅の刃」です。鬼滅の刃とは、週刊少年ジャンプで連載されていたシリーズ累計発行部数は1億超えの人気漫画です。
「鬼滅の刃」が公開となる10月16日から10月18日の3日間は特定日となっており、TOHOシネマズ全劇場(一部特別興行は除く)ではコロナ対策として間隔を確保した座席鑑賞ではなく、全ての座席での鑑賞となっています。
\??今週公開の東宝配給作品/
?10月16日(金)公開
『劇場版「#鬼滅の刃」#無限列車編』
声の出演:#花江夏樹 #鬼頭明里
原作:#吾峠呼世晴
監督:外崎春雄
脚本制作:#ufotable
主題歌:#LiSA「炎」「果てなく続く
無限の夢の中へ?」??上映劇場▼https://t.co/VEoogqimje#映画館に行こう pic.twitter.com/Ku3rXJx1tt
— 東宝映画情報 (@toho_movie) October 12, 2020
続いて11月20日 (金) 公開の3次元CGのドラえもん第2弾作品「STAND BY ME ドラえもん 2」です。大ヒットした前作から約6年ぶりとなる今作、今年2020年は「ドラえもん」コミック連載開始から50周年ということで、スペシャルイヤーでの公開となります。
そして、年末の12月18日(金)は「約束のネバーランド」が公開となります。こちらは週刊少年ジャンプで連載されていたシリーズ累計発行部数2,500万部超えの人気漫画の実写劇場版です。
2011年度東宝シンデレラの受賞者でもある浜辺美波さんが主演をつとめ、北川景子さん、渡辺直美さんと華やかなキャストが勢ぞろいし公開前から話題になっています。
コロナの影響を巻き返すように大ヒットの話題作が続く東宝、今後の業績も期待できそうで注目していきたい企業ですね。