楽天、2022年12月期第中間決算 モバイル事業の赤字が響き純利益は-1,766億円で赤字拡大
楽天市場や楽天モバイルでお馴染みの楽天グループ、2022年12月期第2四半期の連結業績(2022年1月~2022年6月)が発表されました。売上高は前年同期比12.6%増の8,935億円、純利益は-1,766億円で赤字となりました。
純利益-1,766億円で、前年同期の-779.48億円から赤字額は拡大しています。
また2022年12月期の連結業績予想(2022年1月1日~2022年12月31日)に関しては、現時点で詳細の発表はありませんでした。
今回の赤字、理由として下記のことがあげられます。
- 楽天回線エリアの積極的な拡大に伴い、ネットワーク関連費用(自社基地局設置等)が増加
- そのネットワーク関連費用の増加で、モバイル事業の営業損失は-1,243億円の赤字に
注力しているモバイル事業の費用が赤字の要因とみられます。
社長の三木谷浩史氏は8月10日のオンライン会見で「今年(2022年)第1四半期がボトムで、第2四半期は改善している」と示し、モバイル事業の収益化へ向けて順調であるとしています。
なお、発表された楽天グループのIR情報の詳細は下記になっています。
2021年12月期 第2四半期 |
2022年12月期 第2四半期 |
増減率 | |
---|---|---|---|
売上高 | 793,671 | 893,598 | 12.6% |
営業利益 | -100,889 | -197,075 | - |
経常利益 | -95,518 | -214,487 | - |
純利益 | -77,082 | -176,617 | - |
楽天グループ、上期最終が赤字拡大で着地・4-6月期も赤字拡大
22年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結最終損益は1766億円の赤字(前年同期は770億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
楽天グループ株価の動き
楽天グループの株価、2021年12月期第3Q決算をお伝えした時は1,180円台でした。
現時点で株価は6月に582円で年初来安値、1月に1,220円で年初来高値を更新しています。
株価の終値を基準とし、過去一年間の最安値と最新の終値を比較すると下記のようになっています。
2022年6月20日終値 | 2022年8月10日終値 | 増減率 |
---|---|---|
584円 | 671円 | 14.9% |
楽天の株主優待は楽天キャッシュと楽天トラベルの国内宿泊クーポン
現時点(2022年8月)の楽天株主優待は、オンライン上の電子マネーの楽天キャッシュと楽天トラベルの国内宿泊クーポンになっています。
保有株式数 | 保有期間 | 「楽天キャッシュ」 付与額 |
---|---|---|
100株以上 | 5年未満 | 500円 |
5年以上 | 1,000円 | |
1,000株以上 | 5年未満 | 1,000円 |
5年以上 | 1,500円 | |
5,000株以上 | 5年未満 | 1,500円 |
5年以上 | 2,000円 | |
10,000株以上 | 5年未満 | 2,000円 |
5年以上 | 2,500円 |
赤字の要因であるモバイル事業ですが、ユーザー獲得は順調に進んでいると言われていて、注力されている事業だけに長い目で見守っていきたいところです。
今回の決算で赤字拡大と不安要素は拭えませんが、今後の展開も注目していきたいですね。